夏のファンデーション

例年より少し早めに梅雨に突入しましたが、女性の多くはこの夏のファンデーション情報をいち早くチェックし、すでにお気に入りの一品を手に入れています。  さて、2011年春夏のファンデーション市場では、どのような製品が支持されたのでしょう。キーワードとともに探ってみました。

パウダーの付け心地とリキッドの仕上がり

日本女性はとにかくわがまま。相反する要素を化粧品に追い求める傾向はますます強まっています。ファンデーションでいえば・・・

ナチュラルな仕上がりだけどカバー力はしっかりある
乾燥した空気に負けない保湿力を保ちつつベタつき感・テカリ感が少ない
高機能は大歓迎だが簡単に塗ることができる
リキッドのように仕上がるパウダータイプがほしい…

矛盾する要素をかなえてくれるファンデーションとして評価を高めているのが、SUQQUのエマルジョンタイプの新製品「フレーム フィックス ラスティング パクト ファンデーション」です。さらっと仕上がる点はパウダーならでは。その一方で、なめらかに伸びてツヤがあるリキッドの要素も兼ね備えていると評判です。下地・日焼け止め・ファンデーションの3つの役割を果たしている点も高評価につながった模様。相反する要素をカバーし、オールインワンに近い多機能を備えたアイテムは強いんですね。

さらなる潤い重視

節電により、オフィスや家庭ではエアコンの使用を自粛しそうなこの夏。とはいえ、乾燥を乗り切りたい、肌に潤いをキープしたいという志向は依然として強いものがあります。ファンデーションを塗っても乾燥を感じない肌ーーを求める女性に人気なのが、3種類のスキンケア成分で粉体を包み込んだマックスファクターの「SK-II セルミネーション パンケーキ」。「塗るたびにしっとり感」というキャッチコピーは女性の心をがっちりとつかんでいるようです。   同じように、ソニア リキエル の「エクラタン デボルダン」も好調です。こちらのアイテムの一番の特徴は、水系成分約80%のウォータージェルファンデーションという点。乾燥は肌の大敵であり、アンチエイジングのためにはなんとしてでも乾燥を防がねばーーという女性の意識の痛烈さを実感します。

進化するスポンジ

数ある新製品のなか、女性誌や美容情報サイトで非常に高い評価を受けていたのが、花王の「エスト パウダーメイクアップ アクティブオーラ」ではないでしょうか。

「光と肌の一体化技術にこだわったファンデ」がキャッチコピーなのですが、使用している女性の評価をチェックしてみると、多くの人が二層になった付属のスポンジを絶賛していることがわかります。このスポンジは裏と表で質感が異なる二層構造。表は普通のスポンジですが、裏は起毛素材で、次のような手順で使用します。

1. まずスポンジ面で、ファンデを抑えたりたたいたりせずに、
肌の上をすべらせるようにして仕上げる。
2. パフ面で軽くすべらせるように、優しくなでるように使用する。

こうすると、毛穴も隠れやすく、ナチュラルな仕上がりを実現できるわけです。パウダー自体のクオリティや技術が高いことはもちろんですが、人気の秘密は、二層構造のスポンジ」を使い分けるアイデアにあると見ました。ファンデーションに必須の化粧ツール、スポンジは、これを機会にどんどん進化していく予感がします。

前代未聞の節電体制が予想される今夏。化粧崩れを防ぐために女性たちがどのようなファンデを選び、どのような工夫を施していくのか。今後も注意深くウォッチングしていきたいと思います。

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